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スタッフストーリー

入社2年目で「原料の仕込みから最終製品まで任されることも」/医薬生産チームの若き担い手②

マナックは医薬品に使われる中間体や原薬などの研究・開発・製造もしています。今後、マーケットが大きくなると見られる医薬品領域は、技術開発や製造プロセスの精度向上が求められると同時に、中長期的な視点で事業の発展を考える必要があります。広島・福山の工場では、若き担い手の育成が始まっています。

■ この記事でわかること
✔ マナックは医薬品中間体の製造に力を入れ、広島の工場で若手の育成が進んでいる 
✔ 井上さんはボーナスを動機に入社したが、製造現場でやりがいを見出している 
✔ 医薬品製造現場では「性悪説」を前提にし、常にミスが起きる可能性を考慮して作業する 

■ おすすめ記事
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入社動機は「ボーナスが高いから」だったが…

福山で生まれ育った若手社員の井上智貴さんは、2020年4月にマナックに入社しました。県立高校を卒業後、理学療法士になろうと4年制の専門学校に通っていましたが、「違うなあ」と感じて、就職先を探していてハローワークから紹介されました。

「実はいまだから言えるのですが……。いろいろな企業の中でマナックがいちばん、ボーナスがよかったので、入社を考えました」

それでも、工場見学や面談を重ねるうちに、電子材料や医薬品など多くの生活必需品の中間体をつくっていることを知り、マナックへの興味が湧いてきて、最後は親近感を覚えて「入社したい」と思ったといいます。

入社して配属されたのが医薬中間体や原薬を生産しているチームでした。

医薬の製造現場は「性悪説」

学生時代に有機合成の経験もなく、いきなり医薬製造の現場は荷が重たかったのではありませんか?

最初はなにもわからなくて。作業前には教育訓練を受けるのですが、現場では先輩がやることを真似していました。「この物質は吸い込んだら危ないぞ」と言われてビビってしまうこともありました。

危ない物質がどんな匂いなのか知らないと、危険を察知できませんよね?

はい。事前の教育だけではわからない部分も多いので、原料からどんな匂いがするのか、ちょっとずつ嗅いで覚えました。

入社して2年足らずですが、仕事はだいぶ慣れましたか?

最初は見よう見まねでしたが、いまは、原料の仕込みから最終製品まで任されることもあります。先輩と二人でダブルチェックをしながら作業をするので、間違っているところは指摘してもらえます。

仕事をする際に気をつけていることはありますか?

医薬の製造現場に限らないと思いますが、基本的に「性悪説」なんだと知りました。例えばキャリブレーション(校正)です。反応缶には缶内の温度を測る温度計が付いていますが、指している温度が正しいかどうか定期的に確認する必要があります。定められた手順で校正を行い、もしかしたら正しくないかもしれないと考える。

作業時のダブルチェックでも、間違っているかもしれないと考えないと、ただの作業で終わってしまいます。化学反応では、いつもと違うところがないか注意をして、反応缶の中を目視したりする。なにか異変があるようなら立ち止まらないといけないということです。

入社して生活は変わりましたか?

ふだん使っている器具や製品について、ネット検索をして勉強するようになりました。疑問点は先輩にいろいろ質問することも増えました。

入社してすぐにモノをつくる喜びは感じました。いまはさらに、医薬品はヒトの体の中に入るものなので責任を感じると同時に、やりがいも感じています。化学反応を行うときはもちろんですが、反応を始める前の設備の整理整頓や洗浄については、自分にプレッシャーをかけて入念にするよう努めています。

医薬チーム内で期待の20代

製造管理責任者の廣野満祐さんが医薬品関係の企業からマナックに転職した14年前ごろから、マナックでも医薬中間体の生産テーマが増えてきました。廣野さんは、会社に対し、「有機化学の知識がなくても良いので若い人材がほしい」と伝えていたといいます。

「マナックの医薬分野はまだ歴史が浅いこともあり、他工場との兼務や中途入社のメンバーが多く、少し前までチームの年代は30代、40代が中心でした。でも、医薬はこれから力を入れていかなければいけない分野でもあるので、若い人たちを育てていかないといけません」

廣野さんによると、一人前の技術者になるまでに最低でも5年〜10年はかかるといいます。井上さんはチーム内で期待の20代です。

「大学などで有機化学の知識を持っているのも大事ですが、医薬の製造では高いモラルが必要なので、まずは社会人教育が必要です。だから、中途半端な知識で先入観をもっている人物より、専門的な知識がない人物でもいいので最初から育てていきたい。そういう意味で、井上くんは『決められたことを守る、勝手なことをしない』という人物なので、医薬の製造に適性があります。現時点では期待通りに成長していると思っています」

井上さんはいま、「わからないことがわかるようになって、自分の興味・関心が広がっていく感覚があります」と話す。近々新薬として認可が下りる見込みの婦人科領域の治験薬中間体づくりに励む毎日が続きます。

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