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SDGsをベースに新たな領域に挑戦する/ワクワク! マナック!/村田社長インタビュー②

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2021年10月1日、株式会社マナック・ケミカル・パートナーズが誕生しました。マナック株式会社の株式は移転され、MCPsが「マナックグループ」の持株会社となります。持株会社体制に移行する狙いや今後の戦略を、Chemia編集部が株式会社マナック・ケミカル・パートナーズの村田耕也社長(マナック株式会社の社長を兼任)に話を聞きました。

編集部注)本文では、10月1日から持株会社となった「株式会社マナック・ケミカル・パートナーズ」を「MCPs」、このたび完全子会社となった「マナック株式会社」を「マナック」と表記します。

■ この記事でわかること
✔ MCPsは持株会社制で迅速な意思決定を行い、非連続的な成長を実現する 
✔ SDGsを基準に、環境に配慮したサステナブルな事業展開を進める方針 
✔ 木材由来の新素材開発を進め、未来のサステナブルな成長を目指す 

■ おすすめ記事
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いままで以上に成長に軸足を置く

10月1日に公開されたMCPsのコーポレートサイトの冒頭のキャッチコピーに「ワクワク」と書かれていて新鮮さを感じました

「ケミカルを基盤に ワクワクする未来を共創する」のことですね。
今回の持株会社移行あたって、私は「マナックグループには、夢があるぞ。これからもっともっと成長するぞ!」という気持ちでいっぱいです。
だからこそ、いままでにないちょっと遊び心を持ったメッセージを前面に打ち出して、マナックグループに関係する人々に前向きな気持ちを共有したいという思いを込めました。

2018年4月にマナック社長に就任して3年半が経ちました。会社の現状をどう感じていますか

業績は安定しています。ただ、別の言い方をすれば、もっと成長できる伸びしろがあるとも言えます。誠実でまじめなマナックの社員たちが「成長していこう」という気持ちを抱くことが今後一層必要になってきます。いままで以上に成長に軸足を置いていきます。

現在のマナックのロゴマークをもとに、ステークホルダーとのつながりをより強くしていきたい思いを込めて、2つ目と3つ目の波の連結部分を太くした。マナックグループの基礎となる臭素の色をモチーフに特色の赤(「情熱」や「今までの青とは異なる取り組み」を表現)を用い、丸部分を従来より高い位置に配置し、今後のさらなる成長の意を込めた

素早い意思決定で「非連続的成長」目指す

持株会社MCPs設立の狙いを教えてください

マナックの業務については権限を移譲して素早く意思決定をしていくことで、これまでの3つの事業(①難燃剤②ヘルスサポート③ファインケミカル)を連続的に成長させていく。
一方、持株会社のMCPsは「非連続的成長」を考えていく会社です。

非連続的成長?

これまでの事業での成長は「連続的成長」で、「非連続的成長」というのは、M&Aや資本提携など、これまでのマナックでは十分に手掛けていなかった領域にもアライアンスにチャレンジして、グループ全体として成長していくという意味で使っています。
自前主義をやめて積極的に外部と手をつないでいく。適切な投資をしてリスクテイクするということも考えています。
今年度が最終年度の現中期計画の重要施策として、「グローバル」「アライアンス」「リスクテイク」を掲げていますが、コロナ禍の中でもその動きをより加速させ、非連続的な成長を実現したいと思っています。
その中心に、すべてのステークホルダーを繋ぐ核としてMCPsがありたい、そうした思いを込めてMCPsの社名に「パートナーズ」を付けました。

すでにM&Aや資本提携の相手は決まっているのですか

今回の持株会社制移行にあたって、知り合いからよく聞かれるのですが、いまはまだまったくの白紙です。どの領域に進出するかも見えているわけではありません。憶測が広がるのも困るので、この点は明言しておきます。

では、なぜこのタイミングで持株会社制に移行したのですか

非連続的成長をすぐに始められる体制をあらかじめつくっておくということです。
たとえば、とてもいいアライアンスの相手が見つかったとします。その相手が、たとえマナックがいままで十分に手掛けていなかった領域の相手だとしても、MCPsであればスピーディーな判断ができます。
結婚にたとえて言うなら、「相手は決まっていないけれども新居は用意できていますよ」というイメージで考えてもらったらいいと思います。

キーワードは「それってサステナブル?」

MCPsが今後新たな領域に進出していくうえで、村田社長が決めている基準はありますか

SDGsの考えをベースにしていきます。
わかりやすく言えば「それってサステナブル?」が基準です。
化学製品の生産現場では、価格競争と環境負荷、一見相反しそうな課題と日々向き合っています。この中で、私たちは「それってサステナブル?」をキーワードに循環型ビジネスを進めていきます。
2021年6月に発表しましたが、木材の成分を使って代替プラスチックをつくる産官学連携プロジェクトにマナックとして参加しました。

株式会社リグノマテリアや森林研究・整備機構、東京工科大学などと一緒に、新素材「改質リグニン」を製造する実証プラントを始めたという話ですね。

研究員を派遣し、プラントの設計段階からかかわっています。石油の代わりに木材の成分である「改質リグニン」を使い、新素材をつくるのはサステナブルな試みだと共感しました。
将来的には、マナックが得意とする技術を活かして改質リグニンの用途開発の領域でも力を発揮していきたいと思っています。
また、このほかにも新たな難燃WPC(Wood-Plastic Composite)も開発し、木材の持続的利用や石油使用量の削減への貢献にも取り組んでいます。

また、変化の激しいこの時代に、マナックグループ自体が「サステナブル」に成長するためには、経営リーダー人材と各事業領域における専門人材の双方の確保・育成をより意図的に行わなければならないと思っています。
今回の持株会社体制への移行はそのための取り組みも視野に入れています。

先ほど廃液をリサイクルする話がありました。医薬品中間体をつくる際にヨウ素が含まれる廃液をリサイクルするビジネスモデルをChemiaで紹介しました

ヨウ素を安定供給してくださっている株式会社合同資源の皆さんがヨウ素のリサイクルの仕組みを運用しています。
これまで、ヨウ素化合物をつくっていた会社はお金を払って廃液を処分していました。それを私たちは、このリサイクルの仕組みを利用して、使用済みヨウ素を回収してもらい、さらにリサイクルしたヨウ素を新たなヨウ素化合物の生産に使っています。
こうしたこれまでの取り組みを基盤にして、新たな領域で「非連続的成長」をしていきたい。これがMCPsの最大の狙いです。

SDGsの理念をベースに、マナックグループがこれまで以上に多彩な領域に進出していきたいという社長の思いが伝わって、ワクワクしてきました

10月からさらに全力で前進していきます。
「ワクワク! マナック!」にご期待ください。

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